ドイツ:少子高齢化対策で健全財政を保ち難民移民を受け入れ財政の余裕はインフラ教育研究に振り分ける。

■なぜドイツは財政出動しないのか

――税収が増えているのに減税を否定しました。なぜですか。たまった税収は何に使うのですか。

 

「ここ数年、ドイツは赤字国債を発行していない。好調な雇用情勢と底堅い成長に支えられて税収が伸 びた。この状態を保ち、今後も新たな借金をせずに済ませたい」 「もっとも試練が待ち構えている。ドイツに流入した大勢の難民を養い、地元社会との融和を進めないと いけない。予算編成では難民問題を最も優先すべきだと最初から言ってきた。一方でドイツ社会は著し い高齢化に見舞われるだろう。グローバル化も進む。だからこそ経済の競争力を高めないと。財政の余 裕はインフラや教育、研究への投資に振り向けるのが効果的だ」

 

――ドイツ政府は余裕があるのに財政出動に消極的です。歳出を増やしてドイツと欧州の景気を刺激 し、デフレ懸念を払拭するのが得策ではありませんか。なぜ財政黒字にこだわり、追加的な財政措置を 講じないのですか。

 

「ドイツを批判する人たちが思っているよりは、ドイツ財政は膨張している。難民対策費だけだけでなく 、インフラ整備などの公共投資も増えた。公共部門では賃上げが加速し、社会保障費も伸びている。赤 字国債は発行していないが、財政刺激策となっているのは明らかだ」 「借金をして景気を刺激するやり方は、わらが燃えるように効果がすぐに息切れし、持続的な成長に はつながらない。これほどドイツの内需が強いのは久しぶりのことだ。賃金と年金支給額が上昇し、個 人消費が成長を支えている。いますぐに連邦政府が取り組めるような対策はほとんどない。建設でき るものにはすでに取りかかっている。(需給が逼迫しているため、)道路工事に巨額の資金を投じろと いっても不可能なことだ。(不況時になどに)耐久力があり、さまざまな政策を講じる余力のある国家で あり続けたい。借金をしないのは、そのためだ」

http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM15H03_V10C16A5000000/

 

■ドイツを支える移民の起業

独立行政法人労働政策研究・研修機構のウェブサイトが、ドイツ経済技術省の興味深い調査を紹介している。 2009年に新設された約40万社の企業のうち、約13万社は「移民」の起業によるもので、全体の32.5%を占めたという。 5年前と比べて、移民の起業は約25%増加しており、特に増えているのはポーランド人の起業。移民の伝統的な起業 分野である飲食業や小売のほか、建設分野や知的産業などへと業種を広げている。 http://www.j-cast.com/kaisha/2012/03/05124366.html

■ドイツ経済を支える移民難民の消費。賃金は上昇、失業率は低下

ショイブレ独財務相は13日、2015年のドイツの財政収支は121億ユーロの黒字となり、黒字幅は予 想のほぼ倍だったことを明らかにした。余裕資金は移民・難民の受け入れに活用する、との考えを示した。 財政黒字は予想では61億ユーロだった。ドイツの財政は2016年も3年連続で均衡を達成できる可能性 が出てきた。財務相は声明で「もし可能であるならば、今年も新規債務なしで行きたい」と語った。 一方、経済省は同日した公表した月次報告書で、ドイツ経済は緩やかに景気が持ち直しているとし、 第4・四半期に経済が拡大した可能性が大きいとの見方を示した。産業活動は弱まったものの、 雇用や実質所得は増加したとしている。 また昨年流入した110万人の難民が個人消費を押し上げていると指摘。健全な雇用市場や低金利、 賃金増加などもあわせ、世界経済の逆風を和らげる一助となっているとの認識を示した。 http://jp.reuters.com/article/germany-refugees-idJPKCN0UR17P20160113